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さわ

Author:さわ
平成25年1月末、
『 地域包括ケアに欠かせない多彩な資源が織りなす地域ネットワークづくり
~ 高齢者見守りネットワーク みま~ものキセキ! ~ 』出版決定! 

今から取り組めばまだまだ間に合う!
無縁社会、孤立死、地域崩壊・・・に立ち向かうための処方せん。
超高齢社会を乗り切るための「地域におけるネットワーク」づくりのヒントをすべて教えます!
みま~もの5年間の軌跡(奇跡)を余す所なく紹介しています!
地域包括支援センター職員はじめ、保健・医療・福祉関係者、地域づくりに関わるすべての方へ必携です!

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何が幸せか・・・。

 先週木曜日、77才女性Bさんに会いに出かけた・・・。つい1ヶ月半前、Bさんが暮らしていた自宅の隣町にある高齢者アパート・・・。

 生まれ育った北海道から上京し、50年以上この町で暮らし続けた・・・。夜の銀座で働き続け、結婚せず今に至っている。

 何年か前から、認知症の症状により身の回りのことが少しづつできなくなっていった・・・。

 しかし気丈なBさんは誰にもSOSの手を挙げず、手をさしのべてもらうことを、「よし」としなかった。

 自宅に閉じこもることが多くなり、何年も風呂に入らず、着の身着のままの生活。食事も買ってくるもので済ませることが多くなったが、昔からの習慣で夜は必ずお酒を飲み、その量は増えていく・・・。

 このBさんと私をつなげてくれたのは、地域活動をしていたAさん夫婦でした・・・。

 閉じこもりがちにしていたBさんに声をかけ、事務所に誘い、地域活動普及のためのチラシ折りをBさんに「手伝ってほしい」と声をかけた・・・。

 それからBさんの日課の中に「11時からAさんの事務所でチラシ折り手伝い」というスケジュールが習慣化されていった。

 私がAさんに相談を受け、Bさんと初めてあったのもAさんの事務所でした・・・。

 人との交流を拒んでいたBさんでしたが、唯一、Aさんは「先生」。Aさんの奥さんは「先生の奥さん」。そして二人からのたっての願いで自分がチラし折りの手伝いをしていることを繰り返し私に誇らしげに話してくれました。

 何とか介護保険申請、ケアマネージャーと相談しながらサービス導入へ・・・。ただ、ヘルパーが行っても鍵を開けてくれないので、しばらくはヘルパーの訪問に合わせて、Aさんが同行してくれることになりました。

 2回目の訪問時、栄養不良と脱水症状があり救急対応。そのまま入院となりました。栄養不良と脱水での入院なので、点滴での栄養補給で体調は回復しましたが、在宅での一人暮らしは困難なため、ケアマネージャーが施設を検討。

 しかし認知症によるマンツーマンでの対応が必要と考えられるため、どこの施設も断られる・・・。

 認知症対応型施設(グループホーム)での1日体験入所も行いましたが、その結果グループホームからケアマネージャーが言われたことは、「Bさんは深い認知症なので、たぶんグループホームではどこも対象とはならないでしょう・・・」ということわりの返事。

 結局、Bさんを受け入れてくれたのは、介護保険の対象ではない、地域にある高齢者アパート。ここは社会福祉士のNさんが運営している。

 食事の提供はしているが、介護の必要な方はケアマネージャーの計画により介護保険サービスで対応する。

 Nさんはケアマネージャーに相談を受け、すぐに病院でBさんと会い、二日後にBさんと荷物を病院からすぐに運んでくれた。

 このNさんが運営している「○○荘」へBさんに会いに出かけたのです。退院してから二日後、玄関を入って「ごめんくださあ~い」とあいさつしたすぐあとに、「どうぞ~!!」の聞いたことのある声。

 Bさんが食堂(6畳ほど。ここで住んでいる方々が一緒に食事をする)で、職員の方とにこやかに向かい入れてくれました。

 「元気そうで安心しました」と私が言うと、「あなたも元気そうで、まあ座りなさい!」(たぶん自分のことが誰なのか、そして自分が入院していたことは覚えていない・・・)

 そこから色々とBさんの昔話が繰り返されるが、私がNさんと話しているときには、自分の話をやめ、黙って聞いてくれる。

 そして話しをBさんに向けると、またにこやかに話してくれる。Bさんがこんなに穏やかな表情で話しているのを今まで一度も見たことがない。

 「何でBさんをグループホームで受け入れてくれないの?うちよりまちがいなく職員の人数も職員の経験もあるはずなのに・・・。

 それに何の問題もないよ、昨日お風呂も入ってくれたけど、病院では湯船に入ってなかったのかしらね、生きた心地がするってほんとに喜んで言ってくれたのよねBさん」

 とNさんがBさんに話しを向けると、「え~、気持ちよかったわ」と嬉しそうに返事をするBさんが、Nさんの隣の席で答える。

 Aさん夫婦という、Bさんのたったひとつの点のようなつながりが、私たちに引き継がれ、Bさんの生命が誰にも気づかれずに尽きるギリギリのタイミングで、今、この「○○荘」でBさんの新しい生活がが始まっていく・・・。

 「80才で一人暮らしで認知症」私たちが働く大都市東京は、これからこのような方たちが増えていくことでしょう・・・。BさんにはAさんがいました。でもほかの手を挙げることができない高齢者の方々に、同じようにAさんのような方がみなさんいるのでしょうか?

 手を挙げられず、自分から手をさしのべてほしいと言えない方々を、点のような関係からでも私たち専門職につなげてくれる地域の関係を、今、創り出さなければ東京の高齢化の現状を考えても間に合いません。

 いいえ、実際に高齢者の孤立死は、私たちの地域でも月々起こっているのです。

 行政が始めても、地域に暮らす方から始めても、誰から始めてもいいんです。早く今の現状を真剣に考えましょう。動き出すことが大切なんです。声を上げることが大切なんです!

 小さなことの一つひとつがなし崩しになっていく、そこだけを見つめていると、別にたいしたことではないように思われるかもしれませんが、少し離れて全体を見渡したときに愕然とする。

 大都市部の地域のつながりの脆弱はとどまりようのないところまで来ています。「遅かった」では済まされません。

 今、気づいた人から動き出す取り組みを始めていきましょう!!


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テーマ: 地域包括支援センターの話
ジャンル: 福祉・ボランティア

コメント

社福士のNさんてあの方ですよね?
このエリアは○○荘のおかげで
助かることが多いと思います。
Nさんに感謝とも言えるでしょう。
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