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さわ

Author:さわ
平成25年1月末、
『 地域包括ケアに欠かせない多彩な資源が織りなす地域ネットワークづくり
~ 高齢者見守りネットワーク みま~ものキセキ! ~ 』出版決定! 

今から取り組めばまだまだ間に合う!
無縁社会、孤立死、地域崩壊・・・に立ち向かうための処方せん。
超高齢社会を乗り切るための「地域におけるネットワーク」づくりのヒントをすべて教えます!
みま~もの5年間の軌跡(奇跡)を余す所なく紹介しています!
地域包括支援センター職員はじめ、保健・医療・福祉関係者、地域づくりに関わるすべての方へ必携です!

こちらから申込書をダウンロードし、ライフ出版へFAXしてください。

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つながりあっていなければ見えないもの

 今日、地域に暮らすAさんが、久しぶりに包括支援センターにやってきた。

 いつも、当院に受診する前か後にやってきては、ひとしきり話をして帰っていく。

 このAさん、私たちが取り組んでいるおおた高齢者見守りネットワークのセミナーに必ず参加してくれたり、8月からスタートした「SOSみま~もキーホルダー登録システム」では地域の普及隊長となり、Aさんの自宅周辺では、

 「Aさんの家に行けば、何やら自分の身を守るすてきなものがもらえるそうな・・・・???」

 という噂がたっているほど・・・・。なぜか、Aさん宅が包括支援センターの出張所のようになっている。

 お世話好きなAさんは、こんなうわさを聞きつけてやってくる人を、包括支援センターまで連れて行ってあげる。

 「最初は入りづらいもの。一緒に行ってあげれば、何かあった時には自分で行くことができるでしょ!」 

 こんなAさんだが、以前は、うつ病になり、外出することも一切していなかったという。だが、うちの包括職員にセミナーに参加するよう声をかけられ、初めて地域づくりセミナーに参加した。

 このセミナーで、「SOSみま~もキーホルダー登録システム」の話しを聞き、申請スタートの8月1日に包括支援センターが開くのを待って登録!キーホルダーの番号は

 「00002」 この番号をもらったことをうれしそうに話してくれたことを昨日のように思い出す。

 このAさんが、久しぶりに事務所にやってきた。最近、事務所に来なかったのにはわけがある。毎年この時期には、精神的にうつ傾向となってしまう。外に出ることや、人とのかかわりが面倒になり閉じこもってしまうのだ。

 それでも、今日事務所に顔を出したのは、残りわずかの出勤となる、絵描きナースにお別れのあいさつをするためだ。

 いつものように元気な顔を見せてくれたAさん。手作りの煮物を作ってきてくれた。このAさんの煮物は、そりゃぁもう、おいしくておいしくて、包括職員の大好物です!


Aさん手作りの煮物はこちら!!
      ↓
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 お礼に、絵描きナースとのツーショット写真を、A4サイズにプリントしてAさんにプレゼント。Aさんとても喜んでくれました。

 写真を手渡した時、Aさんの手がなぜか震えていた。私が見ているのに気付くとAさんは、

「気持ちが落ち込んでくると、こういう風に震えが出てくるの。もうだいぶよくなったから気にしないでね。」

と、笑って話してくれた・・・。

 Aさんとのこのような日常の付き合いがなく、パッとAさんに出逢ったら、社交的で元気な高齢者としか見ることはできないでしょう。たしかに普段は、この第一印象どおりです。

 ただ、将来に対する不安や、自分の病気のことを考える恐怖を一方で常に抱えている・・。

 これは、うつ病の病歴があるAさんだから・・・ということではありません。

 一人暮らしの寂しさ・孤独感。日々衰えを感じるむなしさ。友人・知人・親族との別離などを経験する悲しさ。

 この大都市東京に暮らす高齢者なら、誰しも感じている思いなのかもしれません。

 このようなことをきっかけに、人は地域との関係をなくし、自分だけの殻にこもっていく。

 日常つながりあっていなければ、その人の寂しさ・孤独感・むなしさなど見えない。

 これは生きているからこそ感じる普通のこと。そして誰もが体験すること。少し前の時代には、この誰にも訪れる、老いによる寂寥感を、家族やつながり合っていた地域が乗り越えさせてくれた。

 この老いを迎えてからの寂寥感を、一人で背負って生きていくのは重すぎる。

 私たち専門職が、家族や友人・知人の代わりをすることはできない。代わりをしてはいけないとも思う。

 しかし専門職として、早い段階から、Aさんと私たちのようにつながりあっていることはできる。つながりあっていて、何かちょっとした変化があれば、それに気づき、対応していく。

 つながりあっているから、専門職としての気づきを持つことができる。そうでなければ、魔術師や占い師ではないのだから、見えないものを見えることなど、たとえ専門職だからと言ったってできるもんじゃぁない。

 地域とのつながりを、専門職としてどのようなイメージとして持つか、このイメージを自分の中で抱くこと。

 そして、自分が働く地域で、このイメージ通りに、ひとつでも、一人とでもいいから実現させてみる。自分のイメージした通りのつながりが一回でもできたなら、多くの人とつながり合うことができるはず。

 地域と専門職とのつながり・・・。このことが大切なはずなのに、まだまだこのことが、専門職間で議論されることが少ない。

 ネットワークという、大きなくくりで、本来、議論されねばならないことを、何となくきれいにまとめてしまう。

 私たち専門職を必要としている方々は、じつは、私たちが見えていない、関わっていないところにいるのです。このような人たちは、今後増加の一途をたどっていきます。この、自分たちでは手を挙げられない人、私たち専門職が気づいていない人にどうつながっていくか・・・。

 これが、本来考えなければいけない、「そもそもネットワークがなぜ必要なのか・・・? なぜネットワークなのか?」の答えのような気がします。

 Aさんは、「また、みんなに元気をもらったわ!これからは、こんな気持ちの時ほど、来させてもらうわね!」と、帰っていった。

 そう、普段は地域の一員でいい。ただ、いざというときに何をしてくれる私たちなのか・・・。それだけは知っておいてもらいましょう。いつもニコニコしてるだけの兄ちゃん、姉ちゃんじゃぁない  。

 必要な時に、自分たちの専門を発揮する、心積もりはいつも持ち合わせときましょ。いざとなったらターボエンジン全開!

 気づきの精度も常に敏感に!これは磨いておかないとすぐに錆びてしまいますよ!

 つながりあう・・・。このことを、具体的に考えていきましょう。
 

  

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テーマ: 地域包括支援センターの話
ジャンル: 福祉・ボランティア

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